骨伝導イヤホンを愛用しています。
3年ほど前にAfterShokZ(今は「Shokz」)、の「OpenMove」を購入して以来、ずっと使っています。
現在使っているのは「OpenRun」自分にとっての2代目の骨伝導イヤホンです。
今では生活になくてはならないアイテムとなりました。
しかし、今ではちょっと使い方を考えるようになり、以前ほど「イヤホン着けっぱなし生活」ではなくなりました。
その理由のひとつとして「骨伝導イヤホンのデメリット」を発見したことが大きく影響しています。
もくじ
骨伝導イヤホンとは?
骨伝導(骨伝導)イヤホンとは、名前の通り「骨を振動させて音を伝えるイヤホン」です。
従来のイヤホンと異なり、耳の穴をふさがずに頬骨やこめかみの骨を振動させて音を伝えます。音波を空気ではなく、頭蓋骨を通して内耳(内耳)に伝えるため、耳の鼓膜や中耳に負担がかかりません。
骨伝導の仕組み
骨伝導イヤホンの仕組みをご説明します。
わかりやすく簡単にお願いね
骨伝導イヤホンには、小さなスピーカーの代わりに「振動ユニット」が付いています。これが音声を電気信号に変換して振動を発生させ、頬骨やこめかみなどの骨に伝わります。
骨に伝わった振動は耳の内側にある、音を聞く機関である「蝸牛(かぎゅう)」へと伝わり、さらに脳へと伝わり音として認識されます。
この仕組みによって、耳をふさがずに音を聴くことができるのです。
骨伝導イヤホンのメリット
- 周囲の音を遮断しない
- 長時間つけても疲れにくい
- ながらインプットに最適
環境音を遮断しないので、外での利用や子育てにも向いています。
聞くコンテンツは人それぞれですが、音楽よりも音声コンテンツ(Podcastやオーディオブックなど)を聴くのに向いていると思います。
周囲の音を遮断しない
周囲の音が聞こえながら音楽を楽しんだり、通話したりできます。ランニングなどの運動中や、仕事中に音楽を聴きながら周囲の状況を把握したい場合に便利です。
長時間つけていても疲れにくい
耳の中に入れるイヤホンと比べて、長時間つけていても耳が痛くなりにくいというメリットがあります。
ながらインプットに向いている
耳を塞がないため、Podcastやオーディオブックを聴きながら、他の作業をする「ながらインプット」に適しています。
骨伝導イヤホンの5つのデメリット
骨伝導イヤホンは便利ですが、デメリットもあります。
通常のイヤホンやヘッドフォンと比べると音が小さく音質もよくないこと。
音漏れが避けられないことやこめかみが疲れることなどです。
①音が小さい
従来のイヤホンと比べて、音が小さく感じやすいというデメリットがあります。
骨伝導イヤホンはこめかみなどに当てたパッドが骨を振動させる仕組みです。
カナル型イヤホンとは違って、直接耳に音を流すわけではないので、音量は比較的小さいです。
音量を最大に調整しても、騒がしい場所では聞こえなくなります。
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②音漏れはする
骨伝導イヤホンはパッドが震えて音を伝導する構造上、音漏れしやすいという問題があります。
たとえば、満員電車などで使うには向いていません。
騒がしい場所では、あなたが何を聞いているか、周囲の人に分かるほどではありませんが、それでも「何か聞こえるな」くらいの音漏れはします。
周囲に人がいる場所での使用は控えたほうがよいでしょう。
③音質はイマイチ
低音域の表現が苦手で、全体的にこもったような音質になる傾向があります。
Podcastやオーディオブック(Audibleなど)人の話し声がメインのコンテンツを聞く場合は不足はないと感じます。
しかし、じっくり音楽を聴くような用途には適していません。
音質はヘッドフォンやカナル型イヤホンには及びません。
④こめかみが疲れる
耳に入れないので、イヤフォンほど疲れたり、耳が痛くなったりすることは少ないです。
しかし、それでも長時間着け続けていると徐々に圧迫感を感じることはあります。
特にこめかみを挟み込む形状(Shokzの製品など)では、長時間装着していると、こめかみ部分が圧迫されて痛くなることがあります。
⑤価格が高い
骨伝導イヤホンは従来のイヤホンと比べて、価格が高い傾向があります。
ただし、最近は中国製などで安価な製品も発売されています。
こちらの商品は3000円以下。
最大の盲点?骨伝導イヤホンの「意外な」弱点
以上のように骨伝導イヤホンのデメリットを並べてきました。
しかし、これ以上の「隠れた意外な」盲点というかデメリットがあることに、骨伝導イヤホンを愛用して3年になる筆者は気づきました。
骨伝導イヤホンのデメリットは「家族に話しかけられるとイラついてしまう」ことです。
料理や洗い物をしながら、骨伝導イヤホンでPodcastなどを聴いていると、「家事をしながらインプットもできてる!」と効率的に人生を謳歌できている気になっていました。
しかし、これが大いなる勘違いではないか、と考えるようになりました。
理由は先ほどもいった「話しかけられたくない状態」に閉じこもってしまうから。
家で一人でいるときなら、家事をしながらPodcastやVoicyを聴きながらできるのは快適ですが、
一人であれば別に骨伝導イヤホンしなくてもスマホのスピーカーから音を流してもいいわけで、
イヤホンのメリットは「移動するときにスマホを持ち歩かなくて良い」くらいしかありません。
骨伝導イヤホンは便利だけれども・・
確かに、骨伝導イヤホンは便利です。「ながら聴き」には最適なアイテムだと思います。
洗い物をしながらPodcastを聴いたり、散歩しながらオーディオブックを聴いていると、インプットの量と質があがります。
その結果、QOL(クオリティ・オブ・ライフ:生活の質)が上がったとも感じています。
脳の「メモリ」が追いつかない・・
でも、頭の「キャパシティ」が追いつかないのです。
脳みその「ワーキングメモリ」ともいうべき場所が「キャパオーバー」最大能力をオーバーしてしまっているのです。
つまり、デバイスの性能うんぬんの問題ではなく、(自分の)脳の性能、つまり「頭のキャパシティ」の問題だったのです。
これではどうしようもないですよね(笑)
脳は「マルチインプット」に向いていない
骨伝導イヤホン最大のメリットは「音声コンテンツ(ラジオ、音楽)も聞けて、かつ周囲の音(環境音や家族の声)も遮断しないで聞こえる」ことです。
しかし、ここには落とし穴があります。それは「脳の処理が追いつかない」ことです。
耳をふさがないイヤホンを使えば、両方の音(コンテンツと外部の音)を適正な音量バランスで聴くことができます。
しかし、それらの音を理解するための「自分の脳」という処理機能の限界を超えてしまうのです。
その結果、「今は話しかけないでオーラ」をムンムン出してしまったり、子どもに話しかけられてイラついてしまう原因にもなるのです。
これはぼくにとっては盲点となる隠れたデメリットでした。
「ながら聴き」に向いたコンテンツは?
これは、組み合わせの問題が大きいと思います。
何を聴き「ながら」やるか聴きながらする「作業」
- コンテンツ
- 作業
この組み合わせによるものだと思いました。
「ながらインプット」適正一覧表(個人的見解です)
自分なりに「ながらインプット」に適した組み合わせを考えてみました。
一覧表にしたものが以下です。
組み合わせ | 適正 | 理由 |
---|---|---|
単純作業+音声 | ◎ | 集中力を妨げにくく、効率的にインプットできる |
料理+音声 | ◯ | 手作業に集中する必要がないため、ある程度は可能 |
単純作業+音声+家族に話かけられる | △ | 状況や話の内容によっては、集中力が途切れる可能性がある |
料理+音声+家族に話しかけられる | × | 手作業と会話の両方に意識を向ける必要があり、難易度が高い |
「単純作業+音声」が最適な組み合わせ!
最も適しているのが「単純作業をしながらインプット」することです。
単純作業といってもいろいろありますが、単調な繰り返し動作がいちばんながらインプットには向いています。(例えば散歩とか)
掃除とか洗い物などの家事もいいですが、散歩(歩くこと)に比べると複雑な作業です。
脳が疲れているときは、洗い物をしながらオーディオブックを聞いても、頭には入ってきません。(筆者の場合は)
たどり着いた結論
ぼくがたどり着いた結論は、料理や洗い物をするときには骨伝導イヤホンをしない、というものです。
なぜなら、イヤホンをして音声を聴いていると、家族が近くにいても、話しかけないでほしくなるから。
結果不機嫌オーラがでてしまい、家庭の雰囲気が悪くなります。
これでは元も子もない。本末転倒です。
時間の有効活用は大事だけど…
確かに隙間時間に勉強するのは大事です。
でも、なんのために勉強するのか?というと「豊かに暮らすため」だったはずです。
それなのに、少しのインプットのために家族と過ごす時間にイライラしてしまっていたら、本末転倒です。
勉強する時間なら、他にも取れます。
「自分の状態」を見極めよう
それと、家事をするときでも、家に一人でいるときには骨伝導イヤホンは便利です。
ただこの場合は骨伝導の利点である「周囲の音も塞がない」の効果があまり活かされていませんが。
あと、料理をするなど、頭をつかう時にも、耳から情報を入れることは逆効果です。
料理は頭をつかうので、その時に別の情報が入ってくると、脳のキャパがオーバーしてしまします。
野菜の皮を剥いたり刻んだり、単純作業のときはPodcastで好きな番組を聴きながら作業するの適していますが、
メニューや工程を考えたり、レシピを検索して覚えているときには邪魔になってしまう。
「ながらインプット」は元気なときだけ
元気なときはPodcastを聴きながら子どもに呼ばれても、一時停止ボタンをさっと押して、「なーにー?」とにこやかに対応できます。
そのときに少しでも苛立ちを覚えたら、もうその日はPodcastを聞かない。少なくとも料理などの家事をやりながらは聞かないようにしました。
それくらいのことでイラついているのは、脳が疲れている証拠です。そんなときにコンテンツを聞いたってどうせ頭には入ってきません。
まとめ:人間は「マルチインプット」に向いてない!※ただし聖徳太子を除く
骨伝導イヤホンは、耳を塞がずに周囲の音を聞きながら音楽を楽しんだり、通話したりできるというメリットがあります。
しかし、音質や音漏れなどのデメリットもあり、万能ではありません。
ながら聴きは、状況や内容によっては有効な手段ですが、脳の処理能力には限界があることを理解した上で、上手に活用することが重要です。