もくじ
書籍の「全文無料公開」がブーム?
2018年くらいから、書籍の「全文公開」が静かなブームになっているようです。
主に著者自身が、出版した本をネット上で誰でも閲覧可能な状態にしているのです。
全文公開とは?
どこで全文公開しているの?
多くの著者がいろいろなサイトで「全文公開」を実施しています。
数が多いのは、コンテンツ配信プラットホームフォームの「note」。
noteには「#全文公開チャレンジ」というタグがあり、何人もの著者が自分の作品の全文(または一部)を無料で公開しています。
他にも書籍の中身を無料で掲載しているサイトをよく見かけるようになりました。
ちょっとした「全文公開ブーム」と言えるのではないでしょうか。
もっと詳しく
どんな本を無料で公開しているの?
ここでひとつの疑問がわきます。
ということですね。
確かに、そういう場合もあるようです。
発売から数年が経過した書籍でも、無料で全部公開すれば話題にはなります。
もう売り上げが見込めなくなった本を、出血大サービスで無料公開して注目を集め、そこで新刊の宣伝をしたりする。目玉の激安商品で客を集め、そこで利益率の高い「本命の」商品を売り込むスーパーマーケットのように。
「どうせもう売れないんだから、タダにして注目された方がメリットがあるよね」という手法なのでしょうか?
発売前に全文公開!?
しかし、必ずしもそうではないようです。
というのも、「発売前に全文公開」した結果、本がしっかり売れたという例もあるからです。
近藤哲朗さん(「株式会社そろそろ」取締役)は『ビジネスモデル2.0図鑑』という本を予約受付時(発売の約半月前) に全文無料公開したとか。
インタビュー記事によれば、無料公開したのにも関わらず、発売2日後に重版が決まったとあります。
全文公開したら、本が売れなくなってしまうのでは?
今売れている本を全文公開したら?
ベストセラーの絵本作家としても知られる、お笑いコンビ「キングコング」の西野亮廣さんは最新刊の「新世界」 を発売1ヶ月後に全文公開しました。(新R25にて)
この記事(というか本)の前文で西野さんは「本屋の立ち読み容認」を例にあげて「内容を公開した方が売り上げは増える」と主張しています。
ビジネス書の全ページをネットで無料公開しても、「紙の本が欲しい」という人が一定数存在すると思っています。 新R25より
「本を買う理由」が変わってきているのかも
今まで、「本を買う」目的は内容を読むことでしたが、最近になって変わってきているのかもしれません。
上質な情報は探せば無料でも見つかります。
ネット上に溢れている「役に立たない情報」の中に「本物の情報」が混じっていることは珍しいことてはありません。
「選別する目」を持っていさえすれば、お金を払わずとも有料級の情報は入手できます。(時間はかかりますが)
そうなってくると、人が本を買う理由は情報ではなく「この本を買った」という行為そのものになってきます。
たとえば「SNSに投稿するため」にモノを買う、という人もいるのかもしれません。
「情報」ではなく「行為そのもの」を買う
それでは、最後までお読み下さりありがとうございました。